新南陽整形外科クリニック の花岡篤哉先生は、遺伝的な要因と幼少期からの糖質づけ食生活により11年前に糖尿病を発病しました。しかし、スーパー糖質制限(1日の糖質量20g~60g、多くても100gまで)だけで薬に頼らず血糖値を上手にコントロールしています。
糖質制限を始めた頃、実際何を食べて良いのか皆目見当が付かなかったそうです。その頃、食後に血糖値を下げるためのウォーキングついでに糖質制限用食材探しのスーパー巡りで見つけたのが【フジッコ】水煮のお料理だいずでした。
当時を振り返り「食品成分表の見方を覚えはじめていたので、食材を片っ端からひっくりかえして検討した。ほとんどの食材が糖質が多く食べることができない。こんにゃくをかじっても美味しくないし栄養にもならないので困ったものだ。この水煮だいずは一応冷蔵品だが常温でも保管ができる。食べたい時に袋が簡単にカットできて水を切るだけですぐ食べることができる。理想的な携帯食である。」と仰っています。
今回ご紹介する【フジッコ】や【マルヤナギ】の大豆などは、ほとんどのスーパーで入手できます。サラダ、スープ、煮込み料理などにも利用できますが、そのまま召し上がってもおいしいので、ごはんの代替品として、おやつとして、重宝する食材です。
【フジッコ】ビーンズキッチン シリーズ 3種
※ 1袋あたりの栄養成分値を記載しています
ビーンズキッチン ”お料理だいず 水煮” 108円(税込み)
【糖質6.38g 食物繊維11.24g たんぱく質19.45g 脂肪10.64g 221.9kcal 大豆イソフラボン75.98mg/1袋(155g 水分を差し引いた総量)】
花岡先生が発見したのがこの商品です。こちらもそのまま召し上がれる味です。水煮なのでやわらかく食べやすいです。
ビーンズキッチン ”蒸し大豆” 108円(税込み)
【糖質5.15g 食物繊維7.58g たんぱく質13.93g 脂肪8.79g 169.7kcal 大豆イソフラボン75mg/1袋(100g)あたり】
水切り不要の蒸し大豆なので携帯食や主食代わりにもってこいです!
◎ 主食は大豆 ◎
ごはん茶碗1/2の蒸し大豆(50g)の糖質量はわずか2.6g!同量のごはんは糖質量18.4g!(角砂糖4.6個分)もあります。ごはん代わりになる大豆を利用してみて下さい。
花岡先生も糖質制限を始めた頃は、味の付いていない大豆はまずくて食べられなかったと仰っていますが、糖質制限を続けていくと味覚が敏感になるので、素朴な大豆本来の甘みに気づくようになります。ごはんの甘みではなく大豆の甘みがおいしくなるはずです。
もう一つの糖質制限による利点は、味覚変化で今まで召し上がっていた添加物や濃い味の食品が食べられなくなります。我慢しなくても減塩の食生活になっていきます。
ビーンズキッチン ”蒸しサラダ豆” 97円(税込み)
【糖質8.61g 食物繊維7.07g たんぱく質9.59g 脂肪1.96g 104.3kcal 大豆イソフラボン28mg/1袋(70g)あたり】
大豆、靑えんどう、赤いんげん、黒豆、ひよこ豆が入っています。
【マルヤナギ】おいしい蒸し豆 シリーズ 2種 各108円
【フジッコ】と同じ棚に並んでいた大豆商品です。
おいしい蒸し大豆
【糖質5.2g 食物繊維8.8g たんぱく質16.8g 脂肪10g 204kcal 大豆イソフラボン100mg/1袋(100g)あたり】
こちらも携帯食やごはんの代わりになります。
おいしい蒸し黒豆
【糖質6.70g 食物繊維5.48g たんぱく質3.04g 脂肪5.17g 124.8kcal 大豆イソフラボン76mg/1袋(70g)あたり】
そのままでもおいしいです。黒豆独特の味と香りがあります。蒸し大豆が飽きたら黒豆とミックスしてみて下さい。
糖質制限的ダイエット・アドバイス
ダイエットはまだまだカロリー重視なので、メーカーなどが掲載している大豆のレシピも糖質制限向きではありません。以下の点を注意して下さい。
- 蒸し豆に合うお薦めサラダの食材は、低糖質の葉もの野菜、アボガド、ブロッコリー、卵、チーズです。オリーブオイルやマヨネーズなどをたっぷりかけてお召し上り下さい。
- カロリー控えめのマヨネーズは普通のマヨネーズより糖質が多く脂質が少ないので、普通のマヨネーズをお使い下さい。カロリーを控えても減量目的のダイエットにはなりません。太る原因は糖質!です。
参考記事:【学ぶ】痩せるためのエトセトラ - マヨネーズ同様ノンオイルドレッシングも無意味です。油の摂取で太ったりコレステロールが高くなることはありません。
◎ 蒸し黒豆と大豆の卵サラダ ◎
アボガド、チーズも入っています。調味料はマヨネーズとオリーブオイルだけ、砂糖、塩は未使用です。クミンやチリパウダーをーを入れるとエスニック風味になります。糖質制限ビギナーには味が物足りないかもしれません。
- タマネギ、トマト、パプリカは△食材なので彩り程度にお使い下さい。特に最近のトマトは甘いので、プチトマト使用をお奨めします。
- 豆料理で使われるカボチャ、じゃがいも、れんこんなどの食材はNGです。一方、だいこん、キノコ類はOKです。
- 小麦粉でつくるホワイトソースやマカロニなどもNGです。
- そのまま調理せずに召し上がる時は、オリーブオイルやMCTオイルをかけて食べると、糖質制限で必須の脂質も摂ることができます。
- ご紹介したメーカーから豆類のお惣菜が出ていますが、甘く炊いた商品はNGです。
大豆イソフラボン効果が期待できる人は半数以下
大豆にはイソフラボンが含まれていて、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きがあり女性のアンチエイジングに効果のあると言われています。よって、メーカーの表示にもしっかりと大豆イソフラボン値が記載されています。大豆イソフラボンの適切な摂取量は一日に40mg~50mgと言われています
しかし、大豆イソフラボンは腸内細菌で代謝されエクオール(非ステロイド性エストロゲン)になります。実はこのエクオールを産出する能力を持っている人は、日本人の場合4割位と言われています。
つまり、大豆をせっせと食べても美容効果が期待できるのは4割位ということになります。
糖質制限の観点からいうと、大豆イソフラボンによるアンチエイジング効果を期待するよりも、まずは体をつくる動物性たんぱく質とエネルギー源になる脂質をしっかり摂る方が、お肌のハリやツヤが出るアンチエイジング効果があると言えます。
大豆を主食として召し上がる時は一緒に肉類のおかずをたっぷりお召し上がり下さい!
※ 豆類の糖質量はこちらでチェックできます。
コメント