糖質過多の体ではコロナウイルスに太刀打ちできない

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コロナウイルス予防の注意喚起の中で余り重要視されていない点。それは毎日の適切な栄養摂取です。

カップ麺、乾麺(袋麺、蕎麦、パスタなど)、パック米、おもち、パン、冷凍食品(ピザ、うどん、餃子など)、おかし、ポタージュ系スープ、カレールー、レトルトカレー、味付け缶詰、野菜ジュースなどを大量に買い込んでいませんか。これらの食品は糖質が非常に多く、さまざまな健康問題を引き起こします。

この時期だからこそ、食生活を見直してみませんか。

糖質過多の食生活を続けると起こる健康問題

⇒ 免疫力が低下します

血糖値の乱高下(高血糖スパイク)が引き起こります。高血糖スパイクが起こる回数が多いほど、酸化ストレス が増大して免疫力が低下し、細菌やウイルスなどの感染症にかかりやすくなります

⇒ 動脈硬化が進みます

高血糖スパイクにより正常な血管の内側の細胞が壊れます。そして血管障害から動脈硬化が亢進し心筋梗塞、脳梗塞などのリスクを高めます。怖いのは疾患がでるまで自覚症状がないことです。

⇒ メタボリックシンドロームから生活習慣病へ

中性脂肪を増やす(太る)だけでなく、高血糖、高血圧、脂質異常などメタボリックシンドロームの要因が増え、生活習慣病(糖尿病、高血圧症、脂質異常症)へまっしぐらです。メタボリックシンドロームや生活習慣病の人は免疫力が低下している体であることを自覚して下さい

⇒ 精神的に不安定になります

糖質の多い食品を摂ると、イライラ、落ち込み、躁うつなどがひどくなります。外出自粛の不自由な環境、先が見えない経済的な不安などによる高ストレスの状況下で糖質過多の食生活を続けると、イライラがつのり家庭内暴力などを引き起こすリスクが高くなると言っても過言ではありません。このような負のスパイラルに陥るとさらに免疫力低下が加速します。

⇒ エネルギー不足になります

ビタミンB群を消費するので、だるい、疲れやすくなります。

⇒ 腸内環境が悪化します

腸の悪玉菌は糖質が大好きです。腸内環境が悪化して必要な栄養素が吸収されにくくなります。食物繊維を沢山摂っても意味がありません

免疫力を上げる

免疫力のある体づくりこそコロナウイルスの盾になります

東京で自宅待機している友人から「もしコロナウイルスが梅雨時、台風シーズンなど自然災害が起こる時期まで収束せず、避難する必要がある場合どうなるのだろうか?」という意見が届きました。確かに避難所は3密の環境、そしてパンやおにぎりなどが配られる。こういった状況も想定する必要があると思います。今から免疫力のある体づくりは必須です。

糖尿病、高血圧、肥満など健康問題を抱えている人、そうでない人も、イライラや落ち込まない為にも、糖質制限を始める良い機会です。食べても太らないから自分には関係ないと思っている人も、自覚症状がないままに糖質による弊害は起こっています。

身近でも知人がコロナウイルスの犠牲になりました。メタボ体型で心臓疾患の持病があったそうです。辛い思いをしない為にも、糖質過多の食生活から脱して欲しいと願っています。

 

2020年4月9日付ニューヨーク・タイムズ紙によると、米国内でコロナウイルスによる入院患者の89.3%が糖尿病高血圧喘息肥満などの健康問題を抱えている人だそうです。またニューヨーク市内の入院患者の70%以上が低所得者の黒人で、これらの健康問題を抱えています。彼らの主食は安価なピザ、ハンバーガーなどの「Junk (がらくた)Food」です。これらは、多糖質、高カロリー、高塩分、高添加物で、必要な栄養素がほとんど含まれない食べ物です。

基本的な糖質制限のやり方

まずは糖質量1日60g~100gの糖質制限を1週間続けてみて下さい。体の嬉しい変化に気がつくはずです。

主食のごはんを3食抜くことが無理な人は先ず夕食から抜いて下さい。食べる順序はごはんが最後です。毎日のように口にしているパン、麺類、いも類なども、糖質が多いので控えて下さい。

⇒ 【改訂版】糖質の多い食品と糖質の少ない食品 で糖質量をチェックして下さい。
⇒ 医師推奨の糖質制限のやり方 も是非ご一読ください。
⇒   糖質制限を知ろう - 糖質制限推進派医師監修 でその有効性をご確認下さい。

低糖+高タンパク質+高脂質の食品

糖質を控える分、たんぱく質と脂質をたっぷり摂って下さい!

摂ってほしい食品

◆ 肉

必要なたんぱく質、ビタミンB群、鉄、亜鉛などの栄養素を含み、エネルギー源の脂質もあるので健康な体づくりには不可欠な食品です。まずはビタミンB1が豊富な豚肉を。牛肉で亜鉛と鉄を補充。鶏肉はナイアシンがたっぷり。

◆ 卵

食物繊維とビタミンC以外は摂取できる「完全栄養食品」です。免疫力を高めるビタミンA、新陳代謝を促進するビタミンB群もしっかり摂れます。卵黄に含まれるレシチンは記憶力や集中力をアップさせるコリンが豊富。

コレステロールが多いというのは昔の常識なので1日3個を目標に。卵は加熱しすぎると吸収率が悪くなるので半熟卵で。

◆ 青 魚

さば、あじ、いわし、さんま、かつおなどは良質なたんぱく質とオメガ3(EPAやDHA)が豊富です。ビタミンB群、鉄、亜鉛も含まれています。養殖物はオメガ3が少ないのでできれば天然物を。生で食べるのが一番です。

◆ 発酵食品

納豆、味噌、ぬか漬けなどは腸内環境を改善します。せっかくの菌を殺さないよう加熱の場合は60度位まで。味噌汁などは火を止めてから味噌を入れて下さい。

摂ってほしい油

健康に良い油
「カロリーが高いので脂質は控えましょう」「脂質は太ります」というのも昔の常識です。糖質を控えると痩せるだけでなく、体は即座に脂質をケトン体エネルギーとして利用します。ケトン体エネルギー利用の体になると疲れ知らずになります。

◆ 中鎖脂肪酸

ココナッツオイルMCTオイルは抗酸化・抗炎症・免疫力強化作用があります。肝臓でケトン体エネルギーを生産し消化吸収が早く体脂肪として蓄積されにくいので、積極的に摂ってほしい油です。

◆ オメガ3系

アマニ油えごま油青魚の油(EPA、DHA)は炎症を抑え、血液をサラサラにします。オメガ3系油を毎日摂ると約2週間で細胞膜がしなやかになり血管は柔軟に神経細胞は活性化します。酸化しやすいので少量の遮光ボトル、一番絞りで低温圧搾のものを選んで下さい。熱に弱いので加熱しないように。

◆ オメガ9系

良質のエクストラバージンオリーブオイルはピリリとします。抗炎症、抗酸化作用のある「オレオカンタール」という物質が含まれている証拠です。適量を摂って下さい。

摂ってほしくない油

◆ トランス脂肪酸

マーガリンショートニングは人工的な油なので、代謝されにくくビタミンやミネラルを過度に消費します。細胞膜を硬くし虚血性心疾患や認知症などのリスクを高めます。

◆ オメガ6系

サラダ油コーン油大豆油ひまわり油紅花油ごま油などは料理にひんぱんに使用されるので過剰摂取による炎症体質が多いです。抽出の際化学物質の一部が残存、また高温処理によりトランス脂肪酸に変化するものもあります。

イライラしている時、口寂しい時に食べてほしい食品

ナッツ類(くるみ、アーモンド、マカダミアナッツなど)

※下記の記事に、種実の糖質量が明記されています。

豆類の糖質量-糖質制限ではOK食材
糖質制限では「だいず以外の豆類は加減して食べるように!」と言われていますが,豆類はいろいろな料理に使用されるので糖質を含む栄養成分値を調べてみました。 確かにだいず系の糖質はダントツに低糖ですが,豆類を1度に食べられる量はせいぜい50g位になると想定すると,豆類はOK食材と判断してよいかと思います。

ゆで卵
ナチュラルチーズ
◆ 蒸し大豆、納豆
◆ あたりめ、小魚、せんじ肉

どうしても甘い物を食べたい時は、糖の固まりのような和菓子よりバターや生クリーム使用の洋菓子(チーズケーキ、シュークリーム)をお奨めします。出来れば1/2個位に抑えて下さい。ただし、糖尿病やメタボリックシンドロームの人はNGです。

※ 和菓子、洋菓子の恐ろしい糖質量をチェックしてみて下さい。

心身の不調を誘発する食品の糖質量
主なメーカーのカップ麺,おかし,パンの糖質量と角砂糖の換算個数を記載しました。「1食でこんなに糖質を摂っている!」と驚くはずです。

ビタミンB群、亜鉛、ビタミンCの補給も大切

サプリメント

栄養学の知識が深い糖質制限推進派医師のアドバイスです。

亜鉛不足は「味覚障害」「嗅覚障害」という認識の方が一般的ですが、コロナウイルスに感染すると初期症状として味覚・嗅覚の低下が言われています。これは「免疫系が急激に賦活化されるため亜鉛要求量が増し、生存にあまり関係ない嗅覚や味覚の方に亜鉛が回ってこないってことだろう。」という説を知っておいた方がよいかもしれません。

また、高ストレス状況下と平常時では消耗する栄養が違うこと考慮して下さい。

高ストレス状況下ではビタミンCは恐るべき量を消費します。また、糖質過多の食事はビタミンB群を多く消費します。亜鉛不足は免疫低下をもたらすことは欧米では常識です。

食事で十分摂れない場合は、サプリメントでビタミンC、ビタミンB群、亜鉛の補充を忘れずに。

その他注意事項

  • 意識して30回噛みましょう。よく噛むと胃酸が分泌されて消化吸収が良くなります。噛むのに時間をかけると満腹中枢が働き始め食べ過ぎ予防になります。噛むことで脳細胞の働きも活発になります。
  • 血糖値上昇をゆるやかにするために糖尿病患者には「ベジ・ファースト(野菜から)」と言われますが、血糖値が上昇しない糖質制限ではプロテイン・ファーストです。特に食の細い人は、まずはたんぱく質の食品から食べましょう。
  • 糖質の多い食品を食べた時は、血糖値の急上昇を防ぐためにすぐに体を動かしましょう。
  • 食品添加物の保存料、甘味料、着色料、香料などが含まれている加工食品(カップ麺、ソーセージ、ハム、パン、プロセスチーズなど)は控えましょう。
  • 玄米ハチミツ甘酒フルーツグラノラなど体に良いイメージですが糖質が多く控えて頂きたい食品です。特に、ハチミツ、甘酒、フルーツジュースなどの糖質の多いドリンクは吸収が早い分、血糖値が一気に上がります。
  • パッケージの表示に惑わされず養成分表示(炭水化物=糖質+食物繊維などをチェック)と原材料表示(添加物などをチェック)を必ず確認して下さい。例えば、「糖質オフ」「低糖」「糖質50%オフ」などのラベル表示のスィーツやパンでも、1個あたり糖質量10g以上のものがあるので要注意です!また低糖質だからといって添加物が多いものはお勧めしません。
  • 「糖類オフ」「糖類ゼロ」と書かれたチョコレートやアイスクリームは、糖質に分類されるしょ糖(糖類)がゼロという意味で、糖質はゼロではありません。
  • お酒は蒸留酒(ウイスキー、焼酎、ジン、ウォッカなど)ハイボール甘くない酎ハイ赤ワインなどはOKです。ビールや日本酒はNGです。呉々もストレスから酒量が増えないことを祈っています。

【補足】低糖食材選択時の工夫と利用法

糖質制限歴4年7ヶ月となる我が家で日頃利用している食材です。不必要な食品を買わなくなるので相対的にはエンゲル係数は意外と高くなりません。調理法も塩、胡椒、ハーブ、ニンニク、ショウガなどの味つけで、焼く、炒める、蒸す、煮るなどいたってシンプルになってきます。

ごはんなしの食事は自然と減塩になります。糖質制限を続けると本来の味覚に戻るので、甘み、塩気を強く感じ、添加物の味が分かるようになります。

◆ 肉

毎日食べるので、エンゲル係数を上げないために、安くなっている時に買い冷凍保存。豚のバラ肉や鶏のむね肉はお財布に優しいです。

◆ 魚介類

さば、あじ、かつお、じゃこ、いか、たこ、貝類などを食べます。ただし水銀汚染が怖いので大型魚(マグロ、かじき)やカマの部分はなるべく控えています。

◆ 卵

毎日1人3個食べるので常時20個あり。平飼いの有精卵なので暑い夏以外は外で保存できます。平飼い卵にこだわるのは、人間も母体がしっかりしていないと元気な赤ちゃんが生まれない。ケージに入れられ日に何回も卵を産ませるホルモン剤入りの飼料を食べている鶏の卵に疑問を持っているからです。因みにケージの鶏は外に出すと歩けないそうです。

平飼いの10個入り卵600円は高い?3個分180円で買うパンとどちらが体に良いか考えてみて下さい。

◆ チーズ

なるべく無添加のナチュラルチーズ(カマンベール、クリームチーズ、モッツァレラチーズ)を選びます。花岡篤哉医師考案の簡単&美味しいレシピ「卵の満月焼き」で使うシュレッダーチーズ(細かくカットされた溶けるチーズ)は【よつ葉乳業】のものが無添加です。

◆ 油 脂

アマニ油、MCTオイル、エクストラバージンオリーブオイルは野菜、スープ、豆腐などにかけて食べます。加熱料理にはエクストラバージンオリーブオイル、ラード、マヨネーズを使います。糖質が多く必要な油が摂れないのでカロリーハーフ系マヨネーズは買いません。

◆ バター

無塩です。パンは食べないので料理に使います。バターを味噌汁や珈琲に入れても美味しいです。

◆ 野菜

きのこ、ブロッコリー、葉もの野菜をほぼ毎日食べています。地産地消で野菜は道の駅で購入することが多いです。糖質の多いトマトは1/4、プチトマトは2~3個。根菜、玉ねぎなどはたまに少量を使います。

◆おやつ

ナッツ類は毎日ポリポリ。チーズは出番が多いです。小魚系低糖スナックやあたりめは少量で満足できます。納豆は小腹が空く時も食べます。チョコレートは少量。SUNAOアイスクリームは低糖ですが1/2~1/3に分けて食べます。普通のスィーツの中で糖質12g位のシュークリームがあります。1/2もしくは中身だけ食べることも。

◆ 備蓄食

鯖の水煮缶、オイル不使用のツナ缶、オイルサーディン、蒸し大豆は備蓄食にもなるので、無くなると買い足します。

◆ 調味料

砂糖の代わりに天然由来の糖質ゼロのラカントS。下味や煮物で使う日本酒も糖質ゼロがあります。

 


 

筆者も糖質過多の食生活を長年続けてきました。今でも、大好きな煎餅売り場の前では誘惑に負けそうになりますが、糖質が原因で起こる胃の不調、口内のネバネバを思い出し手を止めます。

減量を目指している人、不健康な人、筆者の体験談をご一読下さい。

⇒7年間のカロリー・ダイエットと激しい運動では痩せなかった筆者

⇒痩せている筆者が実感した糖質制限と加圧トレーニングによる体の再生

 

 

 

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