おなか周りに脂肪がつく「内臓脂肪型肥満の人」で、高血糖、高血圧、脂質異常(コレステロールや中性脂肪の多い状態)のうちどれか2つ以上併せもつ状態が、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)です。
メタボリックシンドロームの原因
糖質過多の食生活、偏食、運動不足、過度のストレス、喫煙、過度の飲酒など不健康な生活習慣は、メタボリックシンドロームへまっしぐらです。
特に、おなかがぽっこりの「内臓脂肪型肥満」体型の人がメタボリックシンドロームになりやすいです。HbA1C(糖尿病測定基準)、血圧、中性脂肪、LDLコレステロールなどの数値は高いはずですが、検査報告書には「要注意」と書かれても、病気と診断されていないので「自分は大丈夫」と思っていませんか。
なぜメタボリックシンドロームが怖いのでしょうか?
メタボリックシンドロームになると、生活習慣病(糖尿病、高血圧症、脂質異常症=高脂血症)になりやすく、動脈硬化は進みます。ところが、自覚症状がないので、生活習慣を改めずに放置しておくと、動脈硬化の進行と共に症状はさらに進み、ある日突然、心筋梗塞、脳卒中など命にかかわることも少なくありません。
また、糖尿病の合併症である失明や腎機能が悪化して人工透析になる場合もあります。
「死の四重奏」と呼ばれる肥満、高血圧症、高脂血症、糖尿病が引き起こす動脈硬化や冠動脈疾患の患者数は年々増加し、統計調査の最新版では、心疾患や脳血管疾患による死因の割合は、死因1位の悪性新生物(がん)に迫る勢いです。
さらに、2020年から世界中に蔓延している新型コロナウイルスの感染リスクは、メタボリックシンドロームの人が高いと言われています。
メタボリックシンドロームの診断基準
メタボリックシンドロームかどうかの診断基準はウエストサイズです。ウエストは、立って軽く息を吐いた姿勢で、おへその位置で腹囲を測ります。
参考:日本内科学会、日本動脈硬化学会等合同基準
肥満という危険因子に加え、糖尿病、高血圧症、脂質異常症のうちどれか1つの危険因子が重なると、心筋梗塞などのリスクが10倍に、2つ以上の危険因子が重なると30倍にもなるといわれています。
引用:厚生労働省
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