糖質制限で誤解されやすいNG食品とOK食品

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糖質制限ビギナーから受ける質問は、今までの栄養常識、カロリー基準、ヘルシーイメージなどで食品をとらえている傾向があります。そこで、誤解されやすいNG食品とOK食品をあげてみましたので参考にして下さい。

あなたがOKだと思っていた食品が、No Good(NG)!かもしれません。

Q1  甘くなければOK?

甘くなくても糖質の多い食品は沢山あります。

例えば、茶碗1杯(150g)のごはんは、糖質は55.1gもあり角砂糖14個分に相当するので、糖質制限では、先ずはごはんを控える事を推奨します。どうしてもごはんを食べたい時は、食事の最後に召し上がって下さい

「おかずを沢山食べる」「早食いを止める」「よく噛む」という食習慣を身につけると、ごはんなしでも満足できるようになります。

食品の糖質量は【改訂版】糖質の多い食品と少ない食品 を参考にして下さい。

Q2  玄米、雑穀米、もち麦は?

これらの穀類は食物繊維が豊富なので、血糖値がゆるやかに上がると言われていますが、白米と同じく糖質が多いのでNGです。

Q3  低GI食品はOK?
GI指数でも、糖質が多い食品は、食後の高血糖を招き血管を傷害するリスクが高くなります。糖尿病/境界型糖尿病の人はNGです。健常人もゆるやかですが血糖値は上がります。
りんご、オレンジ、桃、柿、全粒粉、そば、春雨、押し麦など-低GIですが糖質の多い食品
Q4  体に良いと言われる食品は?

以下の食品はヘルシーイメージが強いのですが、糖質が多くNGです。特にドリンク系は一気に吸収されるので血糖値の乱降下が起こり動脈硬化が進みます。また体重増加を促進させます。
くだもの、ハチミツ、スムージー、グラノーラ、バランス栄養食、野菜ジュース、甘酒、エナジードリンク、スポーツドリンク、アミノ酸ドリンクなど

一方、くだもの類の中でアボガドレモンブルーベリーなどは糖質が少なくOK食品です。

「糖質40%」「糖質50%オフ」などの低糖質グラノーラでも糖質量は△レベルです。
1食分20g以下の摂取量で抑えて下さい。牛乳やヨーグルトをかけると糖質量がさらに多くなってしまうので、糖質の少ない無調整豆乳や無糖アーモンドミルクをお奨めします。
Q5 グルテンフリーの食品は?
グルテンフリーの米粉、そば粉なども、小麦、大麦、オーツ麦と同様に糖質が多いのでNGです。
グルテンフリー・ダイエットがブームですが、もともとはセリアック病の治療を目的とした食事療法です。セリアック病は、小麦、大麦、オーツ麦に含まれるグルテンが、腸管に炎症を起こしたり、依存性があるので食べないとイライラ、ウツ、注意散漫、また便秘や下痢などを引き起こします。

セリアック病治療でなければ、グルテンフリーによる心身不調の改善や減量などは期待できません。ちなみに日本人の患者数は1%にも満たないようです。

「アメリカで見たグルテン・フリーブームとその盲点」 をご一読ください。

Q6 NGの麺類でも蕎麦だけはOK?

糖質の多い麺類はすべてNGなのですが、なぜか蕎麦はヘルシーイメージが強く糖質制限ビギナーに「蕎麦はダメですか」とよく聞かれます。

蕎麦もNGです。例えば、ざる蕎麦1盛は、糖質47.3gもあり角砂糖11個分に相当します。さらにそば湯は糖質がたっぷり、そばつゆはみりんを使用していることが多いので糖質量はさらに多くなります。

ヘルシーイメージにまどわされずに!

Q7  乳製品はすべてOK?

すべてOKではありません。

牛乳は乳糖が含まれているので△です。糖尿病/境界型糖尿病の人は「牛乳の一気飲み」は血糖値が一気に上がるので絶対にしないで下さい。

ヨーグルトも、糖質制限実践者で食べている人は少ないです。

誤解しやすい表示です。
糖類ゼロ」しょ糖(砂糖)ゼロ」 表示のヨーグルトやチョコレートは、糖質がゼロではありません。必ず、栄養成分表の糖質(炭水化物)量をチェックして下さい。

特集記事「糖質5g未満のヨーグルトと医師推奨のヨーグルト」を参考にして下さい。

一方、チーズは低糖質+高タンパク質なのでお奨めの食品です。ダイエットには高カロリーだと敬遠しがちなバター生クリームも糖質制限ではOKです。

ガゼイン・アレルギー
乳製品に含まれるガゼインというたんぱく質により便秘や下痢を引き起こす人がいます。
アレルギー症状が出た場合は『カゼインフリー(カゼインを摂らない)』の食生活を症状が改善するまで続けて下さい。
カゼインフリー食品としては、アーモンドミルク、大豆ヨーグルト、無調整豆乳などがあります。どれも低糖質です。注)調製豆乳はNGです。
Q8 コレステロールに影響すると言われている卵はNG?

卵でLDLコレステロールは上がりません。

卵の糖質は1個でわずか0.1gです。さらにビタミンC以外の体に必要なミネラルを含む完全栄養食なので、糖質制限推奨派医師/糖質制限実践者の多くが1日2個~3個以上の卵を食べています

ちなみに、厚生労働省は2015年4月改訂の日本人の食事摂取基準(2015版)で「科学的根拠が得られなかったため、コレステロールを上げる食品の摂取目標量を撤廃する。」としました。

Q9 オイル(脂質)はすべてOK?
糖質制限ではエネルギー源になる脂質をたっぷり摂ることを奨めています。しかし、以下の脂質は控えて下さい。
トランス脂肪酸(マーガリン、ショートニング)
オメガ6系脂肪酸(コーン油、大豆油などのサラダ油)

残念ながら、多くの低糖質パンやお菓子などにもマーガリンやショートニングが使用されています

次に、積極的に摂って欲しい脂質をチェックしてみましょう。

オメガ3系脂肪酸(エゴマオイル、アマニオイル、EPA、DHA)、中鎖脂肪酸(ココナッツオイル、ヤシ油)※中鎖脂肪酸は”MCTオイル”と称して市販されています。
オリーブオイル、マヨネーズ、ラード、バターなど
Q10 野菜はすべてOK?

すべてOKではありません。以下の野菜は糖質が多いのでNGです。

根菜類れんこん、ごぼうなど)、いも類じゃがいも、さつまいも、里芋、ながいもなど)、かぼちゃ玉ねぎとうもろこしぎんなんくり甘みの強いトマト など

次に、食べてよい糖質の少ない野菜もチェックしてみましょう。

葉もの野菜(レタス、春菊、サラダ菜、キャベツ、小松菜、チンゲンサイ、ほうれん草、モロヘイヤなど)、きのこ類、豆類、ブロッコリカリフラワーアスパラズッキーニオクラししとうがらしあさつきニラもやし大根かぶきゅうりプチトマトなど
※ 人【糖質1.9g/30g】は根菜の中では少ないのでOK野菜です
※ フルーツ類ですがアボガドもOKです。
Q11 ベジファーストでOK?

一般的な糖尿病の食事療法(カロリー基準)は、吸収を抑えるために食物繊維の多い野菜から食べる「ベジファースト」を奨めていますが、糖質制限では「プロテインファースト/たんぱく質から」を推奨しています。

体で吸収されない食物繊維(炭水化物-糖質)をたくさん摂ることよりも、低糖質で栄養価の高い(たんぱく質と脂質の多い)肉、魚、卵、チーズなどを摂ることを優先ます。食物繊維の多い野菜はあくまでサブの食品です。

万一、糖質の多い食品を摂る時は「ベジファースト」の順序で糖の吸収率を抑えます。

食物繊維をたっぷり摂って便秘解消と言われていますが、実は糖質過多の食生活を送っている人は胃腸が弱くなっていることが多く、食物繊維の多い野菜などの摂取は胃腸に負担をかけるので逆効果です。また便秘に良いと言われているさつまいもは、糖質が非常に多いので要注意です。
Q12 カロリー基準ではないから揚げ物はOK?

唐揚げ、トンカツ、メンチカツ、天ぷらなどは、糖質の多いパン粉や小麦粉を使用するので、肉や魚が材料でも控えて欲しい食品です。じゃがいも使用のコロッケも糖質が多いのでNGです。

また市販の唐揚げは日本酒、みりんなどで味付けしている場合が多くさらに糖質量が上がりますので、あまりお奨めしません。

ごはんを食べないからと外食のトンカツ店で大量に出るキャベツも食べ過ぎは禁物です。

Q13  糖質制限で推奨されるおでんの具材はすべてOK?

糖質制限実践者には人気のおでんですが、すべての具材がOKではありません。

ねりもの類(ちくわ、さつま揚げ、はんぺんじゃがいもなど
たまご大根すじ肉がんもどき厚揚げ豆腐たここんにゃくなど
Q14 味噌汁はOK?
味噌汁は具材選びが大切です。
いも類(さといも、じゃがいもなど)、白味噌、粕、みりんなど
豆腐油揚げわかめきのこだいこん葉もの野菜長ねぎ、魚介類など
ごぼう玉ねぎは少量

味噌汁に、バター、アマニオイル、MCTオイルなどを入れるのもお奨めです。※アマニオイルやMCTオイルは加熱せずにかけてお使い下さい。

Q15 どんなスープがOK?
ポタージュ系スープ(コーン、マッシュルーム、カボチャ、クラムチャウダーなど)※ マッシュルームやクラム(貝)はOK食品なのですが、トロリとしているポタージュになると小麦粉が使用されているのでNGです。
オニオングラタンスープワンタンスープ春雨スープ など
シチュー用ルー(カレールーも含む)
※ 糖質の多い具材(じゃがいもなど)、玉ねぎは4人分で1/2位
の量に抑えて下さい
コンソメ系スープ、糖質の少ない具材(わかめ、たまご、ねぎ)使用のスープ
味噌汁同様に、スープにバター、アマニオイル、MCTオイルを入れるのもお奨めです。
Q16 どんな調味料がOK?

味つけの基本は、塩、こしょう、しょうゆなどです.

甘味料は、血糖値をほとんど上げない エリスリトール 99%を含むラカントS(サラヤ)がお奨めです。他には合成甘味料のパルスイート®カロリーゼロ(味の素)、シュガーカットゼロ(浅田飴)などもあります。

ケチャップソース、みりん、日本酒、焼き肉のたれ、甘い酢など
糖質ゼロの日本酒など低糖質の調味料が市販されているのでご利用下さい。
米酢、ワインビネガーなどはOKですが、口あたりの良い甘い酢、飲む酢などはハチミツや砂糖が入っていることが多いのでNGです。
バルサミコ酢は糖質2.55g(大さじ1杯=15g)あるので使用量に気をつけて下さい。

Q17 ドレッシングやマヨネーズはOK?

ドレッシングは、種類により糖質量がずいぶん異なります。砂糖やタマネギなどが入ると糖質は多くなるので、必ず栄養成分表示で糖質量(炭水化物)をチェックして下さい。

マヨネーズ
はOKです。

「カロリーハーフ」「ノンオイル」表示のドレッシングやマヨネーズは、砂糖が入っているので逆に糖質は多いです。

サラダなどに、エクストラバージンオリーブオイル、MCTオイル、アマニオイル、塩、酢などシンプルにかけて召し上がるのもお奨めです。

さらに注意してほしい食品

控えて欲しいNG食品

◆ 乾燥させることで甘みが増すドライフルーツ(干しぶどう、干し柿、いちじくなど)はNGです

◆ 片栗粉葛粉は、原材料がいも類なので糖質が多いのでNGです。とろみのついた中華料理や春雨ヌードルどは控えて欲しい料理です。また鍋物に入れるマロニーや葛きりはなるべく控えて下さい。もちろん、麺類やごはん類を入れるのはNGです。

◆ グルテンフリーの米粉パン、胚芽を含んだ小麦粉使用の全粒粉パンは、低糖質のパンではありません。低糖質のパンは、ふすま小麦、大豆粉、おから粉などを使用しています

◆ 昔ながらの梅干しはOKですが、ハチミツ漬けの甘い梅干しはNGです。

◆ 市販のらっきょう甘酢漬けは糖質が多いです【約6.5g/25g=約5粒】。自宅で漬ける場合は、砂糖の代わりに糖質0gの甘味料をお使い下さい。

◆ 健康ドリンクのイメージが強いスポーツドリンク、エナジードリンクなどは、糖質が多いのでNG飲料です。

種類と量でNG/OKになる食品

◆ ビーマンパプリカは糖質量が色で異なります。
緑色ピーマン【1.15g/45g(約1個)】
赤色パプリカ【2.28g/45g(約1/3個)】
黄色パプリカ【2.13g/45g(約1/3個)】です。※ パプリカはサイズが普通のピーマンよりサイズが大きいので同グラムで比較しています。

◆ 甘いフルーツトマトは糖度が高いので控えて下さい。プチトマトは3個【糖質約4.5g】くらいまで。抗酸化作用のリコピン摂取のためにトマトジュースを飲むのも余りお奨めしません。料理用缶詰のトマト(約400g)は、摂取量約100g(1人分)とすると糖質約3gなのでOKです。

◆ 大豆は調理法で異なります。大豆製品はOKですが、炒った大豆やきな粉は△です。無調整豆乳はOKですが、調整豆乳はNGです。

市販のぬか漬けの素には砂糖が含まれている物がありますので注意が必要です。

ごはんを食べなくなるので佃煮は無用の長物になりますが、佃煮は砂糖、みりん等を使用しているのでNGです。

こんぶはダシをとる分にはOKですが、そのまま食べるのは意外と糖質が多いので注意が必要です。

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